2012年10月3日水曜日

The Eleven- Headed Kannon sculptures of the 0mi region ・・ Konshi

  この↓ブログを愛読していると称する女性から、日本橋の三井記念美術館で「琵琶湖をめぐる近江路の神と仏・名宝展」やっているわよ知ってる?、との電話が入った。
  向源寺の十一面観世音菩薩様は地元の保存会の抵抗でもう門外不出みたいだが、他の十一面観音様がはるばる東方に出向いて来ていらっしゃるにちがいないと早速拝観にでかけた。
 JR新日本橋駅からしばらく歩いて三井本館となり八階の重厚な美術館に入る。1200円の入館料が古稀なので900円である。ありがたいようなうれしくないような妙な気持ち。
 薄暗い照明のなかに延暦寺、三井寺はじめ百済寺、西明寺、金剛輪寺の湖東三山などの仏様が鎮座ましましている。
 十一面観音立像は長福寺、飯道寺、円満寺、櫟野寺のいずれも湖南の古刹の四躯があった。飯道寺の観音様は井上靖『星と祭』にもでてくるが御対面ははじめて。飯道寺いがいの観音様は、S字状にわずかに腰をくねらせている。かつて國兼さんが向源寺の観音様に艶殺というか悩殺されてしまったあの御腰の妖しげなカーブである。
   が、私はむしろ快慶作の石山寺大日如来座像などの薄目をあけたarchaic smileというか、ほのかに口許にただよう微笑に感じて釘づけになってしまった。孔子様がいう、七十にして心の欲するところに従って矩を喩えずの心境といえようか…
   先日の蟹場温泉の森閑とした露天風呂でご一緒した逸徳さんの場合などはどうだろうか。

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