宇宙の底ではなく闇の底ですね。逸徳さん。
川端康成『雪国』の冒頭は
国境の長いトンネルを抜けると雪国だった。・・・停車場の闇の底が白くなった。
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夜行列車が薄明の雪のまちに停車して「闇の底が白くなる」というのは、何ともうまい表現だとはおもうが…
いつも春ショールならぬ角巻姿の駒子というまことに艶冶な芸者がいる。彼女は島村という妻子持ちの男が、東京からこの雪国の湯沢に遊びにくるのをいつもいつも心待ちにしているのである。
何やって飯を食っているのかもわからない何とも身勝手な男の結構きわまる話で、こんな小説がなんで傑作なのかさっぱりわからない。
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