2013年1月14日月曜日

函館通信197・・・句評・・・仁兵衛

 「やのあさって」は私としては「しあさって」の次の日として自然に使ってきた。広辞苑を引いたら東日本と東京の使い方が出ていた。しあさっては3日後やのあさっては4日後として区別して使っていたのだと改めて気づかされた。
 さて、猫跨ぎさんの句を楽しみましょう。

 ・縄文の末裔として海鼠噛む ・・・ 海鼠のこりこり感を縄文人と共有している楽しさが一杯に伝わってくる。特選。
 ・ふるさとを凍らせ来たる悪寒かな ・・・ 風邪を引いたときに苫小牧の寒さと悪さ?が同時に夢にでも出て来たのかな。
 ・繭玉に頭撫でられ離郷かな ・・・ 離郷という言葉に興味を引かれたが繭玉の記憶が全く無いので理解しかねている。
 ・明日あると信じるかたち冬帽子 ・・・ 中七が特に優れていると感じ準特選にした。抽象と冬帽子の具象がマッチしている所も上手さだと思う。
 ・着ぶくれて心たいらに暮らすかな ・・・ 逆に平凡に暮らす事の難しさを示してくれてる様だ。
 ・伊勢丹の袋を提げて寒の中 ・・・ どうも私には三越の包装紙のほうがインパクトが強くてね。
 ・全集の埃の上の寒さかな ・・・ 棄てるに捨てきらない全集が並んでいる光景が浮びます。断シャリへ!

0 件のコメント:

コメントを投稿