2013年1月12日土曜日

もうすぐ立春だ・・・褌子

静岡や千葉でも寒い日がつづくんだから、函館は別格官弊大社並みか(古くさい表現だな)
・ 真冬日や古希の日通り過ぎてゆく
日通りとはどういうものか知らないが何となく通じます。
もう古稀だもんなあ…という思いがにじみでております
・ 寒鴉やのあさってに来るといふ
寒鴉、やのあさって? 寒鴉や、のあさって?
ひとえにまきて首にかける数珠
・ B型の血管浮び雪女郎
面白い!。準特選級。血管と雪女郎の間に微妙な二物衝撃がおきている。雪女の薄く透けた静脈血管。じつにぞくぞくするほど色っぽい。雪女と言えば、黒沢映画の「夢」だ。怖かったなあ。でも彼女たちはお日様にはめっぽう 弱いんだ
・ 日脚伸ぶ物の怪二つ消えにけり
雪女郎の次は物の怪か。日脚伸ぶとはいい季語だねえ。春を待望する気持ちがでている。
・ 雪しまき叩くと直るラジオかな
特選 雪しまき…わたしの郷里佐渡島も昔はよく吹雪いた。あの頃をおもいだすよ。
ラジオにも雑音がよくはいったし停電もあった。昭和23年ごろまでわが家は石油ランプだったことかすかにおぼえている。ランプのホヤを手ぬぐいで磨くのが子どもの仕事。
・ さりげなくする春寒のおもてなし
春寒というとすでに春になった気分があるなあ。いい句だ。
なんとなくあくがれている隣家の奥さんがきたので、何食わぬ顔してさりげなくお茶をたてて落雁などだしておもてなしをしているんだね。こちとらもおよばれしたい
・ 煙突の昭和の煤や冬雀
準特選。古くさく垢抜けしないレトロなセピア色の味わいがじつにいい佳句
・ しばれるや回る台座の黒電話
こういう黒電話も珍しくなりましたなあ。しばれる、懐かしい道産子弁
・ 黒猫のぬっと顔出す炬燵かな
よくある光景だ。
・ 中継所つぎつぎ倒れ鳥帰る
地震ありましたか 鳥帰る…やっぱり春がきている気配あり。わがやのロウバイは一輪だけ黄色く咲いた。山茱萸の花はまだ蕾だが。

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