2012年2月19日日曜日

象徴天皇制・・・褌子

「あまり時間がないのだ。お互いに」という発言に衝撃をうけた。
  そうか、もうあまり時間がないのか。参ったねえ。
  さて、天皇制は歴史的に生成したものだから、象徴天皇制に進化し、将来はさらに進化していずれ社会に不要なものになり、消滅していくんだろうと私自身は確信している。まったく世界の君主制も残り少なくなった。この世に未来永劫つづくものなんてひとつもない。社会も自然も。資本主義しかり。加速膨張宇宙しかり。
  現天皇であれ、近所のおじいさんであれ、お年寄りが最高の医療をうけて元気に長生きするのはおめでたい。
  天皇も人間であり、日本人であるなら最高の治療を受けて当然だ。どうじに日本中のお年寄りがみんな最高の治療を受けられるような社会にしたいものだ、ということ。
 私は平成天皇をテレビなどでみると、人間は親を選ぶことができないんだなとつくづく思う。彼は運命を甘受しているようにみえる。
 いい人だね。いい人には長生きしてほしいが天皇職は激務、気の毒だ。やっぱり人間無視のひどいシステムだと思う。だから心臓が負担加重になったんだ。
  しかし、私が朝から怒っているのは、天皇制に怒っているのでは全くない。NHKの愚劣なトップニュースが不愉快なのだ。(もちろん愉快なひとがいてもかまわないが、私は不愉快だということ)
  もう一度書くと、朝のトップニュースで
「皇后様が天皇陛下にお身体をお大事にして下さい、とおっしゃると天皇陛下は皇后様のお手をおとりになって、ありがとうとお応えになられました…」なんて当たり前のことをわざわざ全国にくりかえし報道することかと言っているんだ(麗しい夫婦愛だと喜ぶひとがいてもかまわないが、私はなんかおかしいぞと思ったということ)
    10年連続で自殺者が3万人超えたが特にお年寄りの自殺が増えているとか、保険証もらえなくて病院にいけないお年寄りが何万人もいますとか、東北の仮設住宅でも老老介護で老夫婦が疲れ果てているとか、日本社会で実際に起きていることをきちんと報道してほしいということ。
  むかし、中川先生が書いていたのを思い出した。
―――――理学部の学生が学問を愛すると同じく人間を愛するならば、夫を殺された大統領夫人をもっともあわれむという誤りを犯すべきではない。一女性の苦悩に同情するとするならば、同じ時に炭坑の爆発で夫を失った多数の婦人にも同等の同情を注ぐべきである。もしも生活経済上の打撃に同情するならば、炭坑の犠牲者の方に遙かに深刻な同情を注ぐべきである。さらに政治的不正に対する社会正義の立場からの評価というもっとも「人間的」な立場に立つならば、諸君は「狂人日記」の魯迅の立場に全身の重みをかけるべきである―――――
    さて「君ら」などと十把一絡げにされちゃったが、
    「君ら」が、ひょっとして日本共産党をさすのだとしたら見当違い。日本共産党は、現在も将来も天皇制を廃止するとは全くいってない。戦前は、天皇主権。天皇制が日本人すべての生殺与奪の権を握っていたから廃止を主張したが、いまは象徴天皇制の時代だ。
    日本共産党綱領は日本国憲法をまるごと厳守するといっている。つまり象徴天皇制をまるごと厳守するということ。将来は、主権者である日本国民が判断してきめることになるだろうということ。一党一派が判断して決めることでは決してない。
    「君ら」ではなく私自身はといえば、天皇一家がごくふつうの庶民的な日本人の家庭になれたらいいのにと、いつも思っている。

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