2012年2月17日金曜日

湯湯婆(ゆたんぽ)・・・・褌子

   そうそう。うちは「相思相愛らしい」なんてものではない、火傷しそうな熱愛なんだ。
  このブログは全世界の少年少女が愛読しているので、正しい愛のメソッドについて真実だけを書かねばならない。
  「死ぬほど愛している」とか「君のためなら死んでもいい」とか心にもないこと嘘言ってもだめ。
  ほんのちょっとの行動。ささやかな目立たない行為なのだ。男は黙ってサッポロビールなのだ。
  まず黙ってカインズホームで980円の湯たんぽを買ってくる。あとはヤカンと水2リットル、ガス代少々10分くらいでわく。
  湯たんぽに満杯に熱湯をいれて密栓、一緒についてきた袋にいれてヒモを結んでサイの布団のなかに何気なく入れておくだけ。どういうわけか、冷え性のサイは夫より1時間くらい遅く寝るが、ことしは寒い日がつづくので費用対効果抜群。
  このたった980円、毎日10分の温かいこころがけで夫婦円満、子孫繁栄、家内安全、商売繁盛、無病息災。
  どういうわけか国兼家のまねをして夫はサイより1時間くらいゆっくり起きて、この湯たんぽのお湯でH2Oの熱容量の大いさに感謝しながら顔を洗う。まことにこころよい人肌温の湯加減。ここで一句ひねるがでてこない。
  いちど自分の方の湯たんぽが袋からはみ出して左足首に火傷をした。まさに火傷しそうな熱愛だね。ぽかぽかしているといい夢もみる。
  国兼さん、いまの湯たんぽの樹脂はありゃあ何ですかね。熱湯でもびくともしない安くて優れもの。
       みたくなき夢ばかりみる湯湯婆かな   久保田万太郎
  

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